テレビ画面が急に真っ暗になった、映像が乱れる、エラーコードが出る…。地デジの受信トラブルは突然起こります。このページでは、まずご自身で試せる初歩的なチェックから、アンテナや配線の専門的な問題まで、原因を特定し解決するためのステップを解説します。
1. 【初歩的な確認】テレビ本体と設定のチェックポイント
地デジが映らないトラブルの約半数は、アンテナではなくテレビ本体や設定が原因です。以下のポイントを上から順番に確認してください。
✅ 意外と多い!テレビ周りの接続・電源確認
- 電源確認:コンセントが抜けていないか、ブレーカーが落ちていないか。テレビ本体の電源ランプが点灯しているか確認してください。
- B-CASカード:エラー表示(E100, E101など)が出る場合、B-CASカード(またはACASチップ)が正しく奥まで挿入されているか確認。一度抜いて、乾いた布で静かに拭き、再挿入してください。
- 入力切替:リモコンで「地デジ(地上デジタル)」に正しく切り替わっているか確認します。BS/CSや外部入力(HDMI)になっていないか注意が必要です。
✅ 設定・地域情報の確認
- チャンネル設定:引っ越し後や中古テレビの場合、チャンネル設定が完了しているか、地域設定(郵便番号・住所)が間違っていないか確認し、必要であればチャンネル再スキャンを実行してください。
- 放送休止:特定のチャンネルだけ映らない場合は、放送局の公式サイトでメンテナンスや休止情報を確認してください。
2. 配線・機器の不具合(減衰と劣化のチェック)
テレビ本体に問題がなければ、電波を運ぶケーブルや分配器などに原因がある可能性が高いです。
2-1. ケーブル接続と劣化の確認
- アンテナケーブル:壁のテレビ端子からテレビ本体までのケーブル接続が緩んでいないか、断線していないか確認し、強く締め直してください。
- 分配器・分波器:複数台接続している場合は、分配器や分波器の接続部が緩んでいないか、機器の劣化や接触不良がないか確認します。末端のテレビだけ映らない場合は、この経路に問題があることが多いです。
- ケーブル性能:長距離配線や築年数の古い建物の場合、ケーブルの性能不足(S-4C-FB未満)により信号が大きく減衰している可能性があります。
2-2. アンテナレベルの確認と調整
地デジの受信状況は、テレビの「設定」や「アンテナレベル」画面で数値として確認できます。
- レベルが低い場合:適切な視聴に必要なレベル(機種により異なるが、概ね40~60以上)より低い場合、電波が足りていません。
ブースター(信号増幅器)の設置またはアンテナの方向調整が必要です。 - レベルが高すぎる場合:まれに電波が強すぎることで、テレビやブースターがオーバーフローを起こし、映像が乱れることがあります。
この場合は、アッテネーター(減衰器)の使用またはテレビの設定でONにすることが有効です。
3. テレビの「安定受信レベル」を自分で確認する方法
地デジの映りが悪いとき、まず確認したいのがテレビ本体に表示される「受信レベル(アンテナレベル)」です。 この数値を見ることで、現在の電波状況が「弱いのか」「強すぎるのか」「ノイズが多いのか」をご自身で判断できます。
3-1. 受信レベルの確認方法
- テレビのリモコンから「メニュー」→「設定」→「アンテナレベル」を開き、受信レベルを表示してください。機種によって表記や項目の位置が少し異なる場合がありますが、いずれもテレビの設定メニュー内からアンテナレベルを確認できます。
- チャンネルごとに受信レベルが表示されるため、映らないチャンネルを選択して確認します。
- 数値が上下に大きく揺れる場合は、電波が不安定になっています。
⚠️数値が表示されず横棒グラフだけのテレビの場合
横棒の長さと揺れ幅で電波の状態を判断します。グラフが大きく揺れる場合は電波が不安定、半分以下しか伸びない場合は電波不足、7割以上で安定していれば良好です。満タンに近いのに映像が乱れる場合は、電波が強すぎる可能性があります。
3-2. メーカー別:安定して映る受信レベルの目安
テレビメーカーによって必要なレベルが少し異なります。以下はご自宅で安定視聴できる実務値です。
- AQUOS(シャープ)・AQUA(アクア):55〜60以上で安定
- BRAVIA(ソニー):45〜55以上で安定
- VIERA(パナソニック):50〜60以上で安定
- REGZA(東芝):43以上(公式推奨値)
- Hisense(ハイセンス):55〜60以上が望ましい
- LG(海外メーカー):55〜60以上が必要
- TCL(ティーシーエル):55〜60以上が必要
3-3. MER・BER(電波の質)も重要です
受信レベルが高くても、電波の「質」が悪いと映像は乱れます。テレビ本体では確認できない機種も多いですが、専門業者の測定器では以下の値を基準に診断します。
- MER(電波の安定度):25dB以上で安定(海外メーカーは27〜28dB以上必要)
- BER(ビットエラーレート):1E-4以下で安定、1E-5以下が理想
3-4. 受信レベルが低い場合の対処
- アンテナケーブルの締め直し
- 分配器・分波器の接触不良の確認
- テレビのチャンネル再スキャン
- ブースターの設置または交換
- アンテナ方向の調整(危険なため屋外は専門業者推奨)
3-5. 受信レベルが高すぎる場合の対処
- テレビの「アッテネーター(減衰)」設定をONにする
- 外付けアッテネーターを使用する
- ブースターの利得を下げる(可変式の場合)
受信レベルが「低すぎる」または「高すぎる」どちらでも映像は乱れます。正確な診断が難しい場合は、専門の測定器でのチェックが確実です。
4. アンテナ本体・設置環境に起因する原因
物理的なアンテナの問題は、専門的な対応が必要になります。
4-1. アンテナの物理的な問題
- 向きのズレ・劣化:台風や強風、鳥の着地などでアンテナの向きが数cmズレるだけで、映らなくなることがあります。屋根上のアンテナは目視確認が難しく、危険なため、必ず専門業者に点検を依頼してください。
- 老朽化:沖縄の塩害や風雨により、アンテナや接続部の寿命が来て、電波を受信できなくなっている可能性があります。
4-2. 電波の遮蔽・障害
- 周囲の環境変化:近隣に新築の高層ビルやマンションが建った、庭の樹木が大きく成長したなど、電波を遮る障害物がないか確認してください。地デジの電波は直進性が強いため、遮られると受信が難しくなります。
- 天候の影響:地デジのUHF帯はBS/CSほどの影響はありませんが、アンテナ自体が強風で動いたり、落雷による一時的なノイズで映らなくなることはあります。

一時間に700ミリ前後の降水量からテレビの映りが悪くなる
5. エラーコード別の対処法
地デジの代表的なエラーコードは、電波受信に関する問題を示しています。
| エラーコード | 意味・状況 | 主な原因と対処法 |
|---|---|---|
| E201 | 電波の受信レベルが低下している | ケーブル接続確認、アンテナレベル確認、ブースターの設置を検討。 |
| E202 | 電波が受信できていない | ケーブルの断線、アンテナのズレ、電波障害など。最も多いトラブル。 |
| E203 | 放送休止中またはチャンネル設定未完了 | 放送局の公式サイトで休止確認。テレビ設定でチャンネル再スキャンを実行。 |

テレビが映らないときの202エラーコード
6.テレビ電波受信システムとその役割
ご自宅のテレビの映りを支える受信設備は、以下の二つの大きな要素に分けられ、どちらか一方にノイズ(不要な電磁波)の影響があっても、視聴に問題が生じる可能性があります。
✅ 二つの大きな枠組み
- 電波信号を送り届ける部分(外部受信設備)
アンテナで受信した信号を、ブースターやケーブル、テレビコンセントを通り、ノイズなくテレビ・レコーダーまで伝送する役割。
この段階で信号が劣化すると、映像の乱れに直結します。 - 届いた電波を画面に映し出す部分(内部処理回路)
テレビやレコーダー内部のチューナーが担う役割。
受信した微弱な電波信号を増幅し、デジタル信号への変換、必要なチャンネルの抽出、不要なノイズのカットを行い、
映像として表示します。
テレビの映りが悪くなった際は、「外部受信設備」と「内部処理回路」のどちら、あるいは、両方でノイズが発生しているのかを切り分けながら、原因を特定していくことが、正確な修理には不可欠です。

テレビ電波受信システムとその役割
7. 自分で直せない場合は:プロの診断が確実です
上記の手順を試しても解決しない場合や、屋根上など危険な場所での作業が必要な場合は、必ず専門業者に相談してください。
アンテナラボ沖縄では、専用のレベルチェッカーで正確な電波強度やノイズレベルを計測し、アンテナの方向調整、機器の交換、最適な設置場所への移動など、安全かつ確実な解決策をご提案いたします。

